現状維持バイアスを知り、あなたの行動リミッターを解除しよう!

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現状維持バイアスってどんな意味?

要約して言うと、現状から変化することを嫌い
「今のままが良い」って思う人間の心理状態のことだよ。

副業としてプログラミングを始めたい、転職してエンジニアになりたい、将来エンジニアになるためプログラミングをはじめたい、だけど難しそうだから・・・など、やりたいと思っていても、なかなか行動を起こせない状況になっていませんか?

私たち人間は、普段の日常や仕事において、何かを判断したり、重要な決断するシーンに直面した時、リスクを覚悟の上で、行動を起こすことに対し、非常にナーバスになり恐れたりします。

そして、多くの人は、リスクを避け、現状を維持する選択を行います。

多くの人が抱くこうした心理的な傾向を「現状維持バイアス」と言います。

この記事では、現状維持バイアスを回避するためのポイントや現状維持バイアスを外す方法について解説したいと思います。

目次

現状維持バイアスとは

現状維持バイアスとは

現状維持バイアスとは、現在の状態を維持する方向に働く、人が潜在的に持っている心理的効果のことを言います。

例えば私たちが何かを選択すべき状況に直面した時、最も変化が大きいものは選ばず、現状の延長線上にあり、現在の状況をなるべく維持できる選択肢を無難に選ぶ傾向にあります。

つまり、『現状維持できる可能性があるなら、今のまま維持しようとする』人間の特性のことです。

職場などにおいて、現状に慣れ親しんだ環境から一変して変革を伴う行動を伴う時、「今のままがいいなぁ」って思ったりした経験はありませんか?

現状維持バイアスに陥ってしまう心理的な原因

現状維持バイアスに陥る原因

人間が現状を維持したいと思う傾向には複数の心理的な作用が影響しています。

一説には、人間がまだ狩りをして動物のように生活をしている時代の遺伝子が残っているとも言われています。

当時は、生きるため未開拓の地へ移動することは、敵に襲われる可能性があり、とても大きなリスクでした。

まさに、命の危険が伴いました。だからこそ、その時代の人は現状のままであることを望みました。

それは、生きるために必要な選択であり、かつ当時の人にとっては、正しい選択だったという訳です。

その時代の記憶が遺伝子に残っているために、現代の我々も現状維持バイアスに陥ってしまうことが多いのです。

ここでは、現状維持バイアスに陥ってしまう心理的な作用について4つご紹介します。

損失回避性

損失回避性とは・・・

人間は目の前に利益があると、
 利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、
 損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向があります。

ここで、損失回避性を物語る有名な質問2つがあります。

【質問①】
あなたに、以下の二つの選択肢が提示された場合、どちらを選択しますか?
選択肢A:無条件で10万円が手に入る。
選択肢B:コインを投げ、表が出たら20万円もらえるが、裏が出たら何も手に入らない。

【解説①】
質問①は、一般的には、堅実性の高い「選択肢A」を選ぶ人の方が圧倒的に多いとされています。

利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、「選択肢A」を選ぶのです。

「50 %の確率で何も手に入らない」というリスクを回避し「100 %の確率で確実に10万円を手に入れよう」としていると考えられます。

【質問②】
あなたは20万円の負債を抱えているものとする。あなたに、以下の二つの選択肢が提示された場合、どちらを選択しますか?
選択肢A:無条件で負債が10万円減額され、負債総額が10万円となる。
選択肢B:コインを投げ、表が出たら負債が0円になるが、裏が出たら負債額は変わらない。

【解説②】
この質問では、質問①で「選択肢A」を選んだ人は、ほぼすべての者が、質問②では「選択肢B」を選ぶことが実証されています。

質問②の場合は、「100 %の確率で確実に10万円を支払い、まだ負債が残る」という損失を回避し、「50 %の確率で負債を全額免除されよう」としていると考えられています。

この検証の結果が意味するところは、

目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、目の前に損失があると、損失そのものを回避しようとする傾向(損失回避性)があるということである

人間は、利益と損失が全く同じ場合、リスクを負ってでも損失を回避したいと考える傾向があると考えられています。
⇒参考:プロスペクト理論(人間は損失の方が大きく感じる)

単純接触効果

人間は、何度も相手と繰り返し接すると、相手へ良い印象を与えたり、好意度が高まるという単純接触効果がある。

例えば営業であれば

相手先の顧客を訪問する回数を増やし、単に会う回数を増やすだけでなく、率先してあいさつを交わしたり、笑顔で会話をするよう心掛けたりすると、徐々に相手からの好感度が高まっていき、信頼を得るチャンスとなります。

保有効果

人間には、一度所有したモノや環境に愛着が湧き、価値が高いと感じる性質があります。これを「保有効果」と呼びます。

この性質により、一度手に入れた物を手放して、同等の物を手に入れたとしても、結果的に損失に感じてしまうという性質です。

通販でよく見かける返金保証もこれに該当します。消費者目線では、返金保証なんてつけたら、タダで使われて返品されちゃうんじゃないの?」と思います。実際にはよほど落ち度がない限り、返品はされません。一定期間使ってしまった後となれば、商品に愛着が湧いてしまうわけです。

正常性バイアス

ある一定の許容範囲までは異常があったとしても、人間は正常の範囲内として頭の中で処理する、という心理的なメカニズムのことを正常性バイアスといいます。

自分に都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりする心理現象のことです。

例えば

企業活動においても、自分の会社は倒産なんかしないだろう、と思っていても、有名な大会社ですら倒産してしまうことがあります。

自分にとって都合の悪い情報を「そんなはずがない」と過小評価してしまうのです。

会社も従業員も自社を客観的に評価し、さまざまなリスクに対応していく必要があるということです。

日々の細かな変化に反応していたら心が疲れてしまうため、人間の心はある程度鈍感にできていると言われています。

現状維持バイアスを解除するために

現状維持バイアスを解除

①まずは現状維持バイアスを自覚すること

現状維持バイアスという心理的作業が人間の中にはあるのだということを知り、自分の中で自己認識しましょう。

私たちのDNAには、原始時代に培った次の2つの本能が深く刻み込まれています

  • 現状維持することが安全である。
  • 新しいことに挑戦する、すなわちそれは危険が伴う。

(現状維持バイアスの具体例)

◆運動不足は健康には良くないとわかってはいるけど、なかなか運動ができない。

◆ずっと前から転職を考えているけど、なかなか転職活動に踏み切ることができない。
 転職したら今の職場環境・人間関係からも離れられる、給料も高くなる可能性がある、
 とわかっているのに、なかなか行動に起こすことができない。

◆副業としてブログを始めようと思っているけど、なかなかチャレンジできない
 副業を始めたら、副収入を得ることが出来て、少しでも生活が楽になり、家族が幸せになれるのに
 なかなか行動を起こすことができない。

⇒これらは、現状維持バイアスがかかっているかもしれない、と自分で気づきましょう。

②少しハードルを下げて取り組もう

何かを変えようとする時、何か新しいことにチャレンジしようとする時、人は必ず一歩踏み出す勇気が必要です。

現状を変化させるために行動が必要になりますが、失敗を恐れてリスクばかりに目がいってしまうと行動に移せない結果に終わってしまいます。

それにはまず、

簡単にできそうなことから取り組むことで、少しずつでいいから、現状を変化させていき、成功体験を積むことが大切です。

いきなり大きな行動をしようとすると、脳が「危ないよ!」と危険信号を出さないように、目標をめちゃくちゃ小さくすることです。そうすれば恐怖心など感じません。

プログラミングは難しいと考えすぎていませんか。頭の中だけで完璧に理解はできません。外国語を話すのと同様、手を動かしてみるのが一番です。恐れず手を動かしましょう。

③最悪のケースを想定しておけば、失敗してもどうにかなる

あなたが行動してもし失敗したとして、どんなリスクが生じるのか?そのリスクを頭に思い描きましょう。

どんなリスクがわからなければ、人は得体のしれないものに対して、現状維持バイアスの影響により行動がストップしていまいます。

逆に言うと、行動することによる最悪の事態を予め把握しておけばいいのです。すると、リスクが明確であるため現状維持バイアスの影響を受けづらくなります。

私も経験上、転職活動中に貯金が底を尽きかけたらどうしよう。不安がなかったと言えば、確かにありました。

しかし、もしあの時行動していなかったら、今の自分はありません。

自分自身の未来は誰かが叶えてくれるわけでもありません。

予めリスクを明確にしておけば、失敗しても挽回できます。

失敗を恐れずに行動してみてください。

まとめ

現状維持バイアスのまとめ

現状維持バイアスとは、人間なら誰しもが持っている「偏見」「思い込み」のことです。

この特性を知っておくことで、自分の心理状態を客観視できるようになります。

  • 「今の仕事が好きじゃないのに転職できない」
  • 「もっと興味がある仕事がある」
  • 「別業界に転職した方が将来性がある」

など、やはり心の中でそう思っていてもなかなか転職など人生を変える行動は簡単にはできないものです。

今の仕事はもう耐えきれないほど嫌いではない、不自由なく人並みに暮らせている。
「であれば、わざわざ転職しなくてもいいのでは?」という考えに陥ってしまいます。

ですが!

もう一度言います。

・何かに迷ったとき
・決断できないとき

そんな時こそ、自分の声に正直に耳を傾けましょう。
人生一度きりです!決して後悔しないように行動しましょう!

Believe in yourself!(自分を信じて)

以上、長文でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

プログラミングをはじめようかと迷っているあなたへ

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